MICANGA.web

廣澤灯喜選手(ポルティモネンセ) インタビュー(後編)

現在ポルトガルリーグ1部ポルティモネンセ所属の廣澤灯喜選手の海外挑戦について聞いたインタビューの後編。

今回の記事では海外でのプレーの印象やご自身の目標。そして夢についても語ってもらった。

インタビューの前編はこちら

あわせて読みたい
廣澤灯喜選手(ポルティモネンセ)インタビュー(前編) 第99回全国高校サッカー選手権大会で優勝を果たした山梨学院高等学校。 その優勝を決めた決勝戦において先制点を奪った廣澤灯喜選手。 優勝に貢献した彼は今ポルトガ...
目次

「あれ?通用するな」初めての海外での正直な感想

Qプレーの中で感じた海外サッカーの印象は?

最初のトレーニングがあったんですけど正直めっちゃ緊張して、選手権の青森山田戦より緊張したんですよ。言語も通じない、それで皆から笑われる。やっぱり日本人って舐められるからあまり輪にも入っていけなくて、でも最初ボールが自分に入ったときにごぼう抜きして、「あれ、通用するな」って思ったのが正直な感想ですね。

でもやっぱり外国人はゴール前の嗅覚だったりとかセンタリングに対してのFWの選手の動きとか強さだったりとか、日本人ならシュート打たせても入らないよってシュートが外国人だったらズドーンって入ることがありますし、変な体勢でシュート決める事とかもありますし、身体能力だったり足の速さだったりとか技術、身体的な能力の違いに自分は驚かされましたね。

例えば右サイドで崩して自分が逆サイドから入っていくって時にこっちの選手(右サイドの選手)めっちゃくちゃ早いんですよ。自分は全然追いつけないんですよ。そこの能力だったりだとか。実際追いつけたとしても、センタリングに対して海外の選手CB皆めっちゃ身長高いんですよ。だから全然前に入れないし全然勝てないし、やっぱり身長の部分だったりとかは勝てないですね。

後はボールが来て、攻撃方向に対して後ろから相手のDFが来てるっていう状況の時、やっぱり収めるっていうのは本当にMaxで集中しないときつい部分はありますね。日本の時はそんな身体を当てられても大丈夫だったのが、(海外だと)もう一気にかっさらわれちゃうので身体ごと。その部分はやっぱり自分の足りない部分かなと思いますね。

Q評価基準の違いは?

いくらうまいプレーをしてもやっぱり観客はそれをみて「うまい」とはなるんですけど、やっぱり一番わくのは点を取ったときですね。どんな形であれ点を取ったりアシストをしたりっていうその明確なチームの勝利だったり、個人の結果を求められているのが本当に大きいですね。

U-23にFWの選手がいたんですけど。今21か22歳ぐらいなんですけどすごい形で点を取ったわけではないんですよU-23のリーグの試合で。ほんとにGKがCBにパスミスしてそれをそのまま流し込んだのと本当に浮き球のこぼれ球を本当に頭でポンっと入れたぐらいのシュートの一試合で2点取ったんですけど。その次の日にトップチームに合流して、その数週間後にトップチームで初得点を取ったり。

やっぱりどんな形であれ結果を残してくことが上に行くことなのかなって海外では感じました。

Q海外選手の特性は?

ヒトのミスはめちゃくちゃ言うんですけど自分のミスは「えっ!?」みたいな感じなんですよ本当に。なんていうんだろ自分を持っているというか自分がっていうのが本当に強いですね。

自分がミスしても全然気にしないんですよ。日本だったら「ごめん」とか言うんですけど、もうなんか「 ミスした?」みたいな、「えっ!?」みたいな。例えば自分がパスを出さなかったりしたらめちゃくちゃ言ってくるんですよ。自分を持ってるというかいい意味でも悪い意味でも自分をやっぱり貫いてるなって感じはしますね外国人は。

Q指導者の違いは?

いい意味で言ったら本当に情熱的というか本当に指導者も選手以上に自分の人生がかかってたりとかチームを本気で勝たせたいっていうのをすごい感じますね高校時代と比べて。

具体的にはゴールに直結する指導が多い事ですかね。ゴールに直結するプレー。守備から攻撃ゾーンどこも含めてもビルドアップをするというよりも守備の時点からもうゴールを意識した攻撃。ゴールにどうやったらいけるかっていうのをすごい考えてますね。

「幸せでしかない」今の状況

Q生活面での良い点・悪い点は?

生活面に関しては正直いいことしかないですね。日本って世界と比べたら島国ですごい小さい国じゃないですか。そこで人生というかサッカー人生を終えるというよりは良い思いますね。でも自分のポルティモネンセっていうチームはいろんな国から来ている選手もいますし、いろんな世界のことを知ることができて、それが全ていい方向に行くかはわからないですけど、いい経験にしかならないなって。例えばブラジルの国のことを知れたりだとか、例えば違うヨーロッパの国のことを知れたりだとか、本当に海外にきて本当に私生活の部分でやっぱりプラスしか今のところ感じてないですね。このままやっぱり言語を学び続けてこのままポルトガル語が話せて英語が話せるってなったらすごい自分の中で良い財産ですね。

逆にダメなところを考えた時に日本の方が予定通りに全部進みますね生活に関してはポルティモネンセの活動に関してはちゃんと進むんですけどその私生活の部分ではやっぱり時間にルーズだったりとか予定通りに進まないっていうのはありますね。

Qサッカー面での良い点・悪い点は?

サッカーも生活の部分と同じなんですけどやっぱりいろんな国の文化のサッカーを知れたり、いろんな選手の特徴を知れたり、あんまり言葉では表せないんですけど、そういう所はすごく感じる部分で「全然日本と違うな―」っているのはあります。正直そこで納得できない部分もたくさんあるんですけど、でもそれも1つの知識として頭とか身体には入ってるんで適応能力っていうのはサッカーでも私生活においても本当にプラスではあります。ただマイナス面としてはやっぱり日本よりも激しいのでやっぱりその怪我の部分では少し怖いなっていうのはありますね。怪我をしたら結局サッカーは出来なくなっちゃうのでただ本当に私生活もサッカーも全部含めてやっぱり良いところだらけだと思います。

本当に自分の夢だった海外でサッカーをやってるっていう実感をしてるんで正直幸せでしかないですね。

Q海外に挑戦する際の注意事項はありますか?

カードは持って来いってことですね。

Uber eatsとUberの設定だけは絶対やっとけっていう。そしたら別にご飯も困らないんで別にご飯も困らない移動も困らないあと本当にケータイ、財布、サッカーできるもうそれぐらいですかね本当。本当にUberとUber eatsだけは設定して来いって思います。

海外でプレーしたいというきっかけをくれたレアル・マドリードでプレーしたい。

Q今掲げている目標はなんですか?

10代でトップチームデビューをして、トップチームデビューするだけじゃなくて、そこで結果を残すっていう10代のうちからそれをするっていうのを目標にしてますし、残り20歳まであと1年。もう1年しかないっていう中で今(取材当時)2試合連続で点は取れてますけどもっと結果を出していかないとトップの選手も攻撃陣の層っていうのは厚いですし、自分の同ポジションには中島翔也選手がいてそんな偉大な選手がいる中で何の経歴もない選手が行くっているのは難しいと思うんですけど、やっぱりそれを目標にしてますね直近では。その後を考えたら、活躍していけば自分の中で全然思ってなかったですけど、4年後パリ五輪っていうのはこれから本当に明確に現実的に目指していきたいなっていう風に思ってます。

Q将来的に目指している目標は?

自分の将来の夢はサッカーで世界一になるっていうのがあるんで、やっぱり周りはそれは不可能とかやっぱり馬鹿にする選手もいっぱいいますけど自分の考え的には別に日本人だろうがただの高校生だった選手であろうが別に夢はいくらでかくてもいいと思っててそれが本当にパリ五輪の世界一だったりとか本当に何でもいいんでやっぱり世界一を目指してますね。

Q将来挑戦したいクラブはありますか?

その自分の中では今世界一を目指している中でやっぱりヨーロッパにいて、プレミアリーグだったり、スペインリーグだったりとかそういうチームでやりたいなって思ってます。でも本当にやっぱりレアルマドリードは実際小学生の時に1番最初に自分が海外でプレーをしたいっていうきっかけを作ってくれたクラブに入団したいって思います。

Q夢を追う若手選手に対してのメッセージをください

プロを目指す選手たちへ

自分まだ18歳なんで全然上からは言えないし何か言えないですけど、色んなところで自分は言ってるんですけど、大学のリーグがあって、高校生でも選手権とかリーグ戦だったりとか大げさに言ったら練習試合だったりとか小中学生も全部共通してあると思うんですけど本当にいつどこで誰が見てるかっているのは分からないなっていうふうに思います。今日の試合は手を抜いていいやとか今日暑いからちょっと温存しとこうとか常に1試合1試合全力でやって本当に例えば練習試合を誰かが見てて声がかかるかもしれないですし、やっぱり可能性は絶対ゼロじゃないんでそれは自分がやっぱり選手権みられるんですけど、自分は選手権だったんでどんな時も本当に常にサッカーを楽しんで、とにかく1試合1試合どんな時も全力でやってほしいって思います。これからの自分もそうなんですけど。

たしかにやっぱりその選手権が終わって進路変更して海外に行くのは宮市亮選手の次が自分だと思うんですよ。まあ大きく2つぐらいしか自分も含めてないと思うんですけど。でも(前例が)2つあるという風に、逆にいい風に捉えたら自分は正直本当にすごいと思ってないんで本当に代表世代別選ばれているのが小中高本当に市のトレセンとかにも県のトレセンにも入ってないですし何かに選ばれるっているのも本当に無くて、俺で行けたんだからっていう風にこれから選手権戦う選手とかには思いますね。山梨学院で優勝できたんだし、自分で本当に行けたんだから皆も全然いけるチャンスがあるよって皆に伝えたいですね。

自分の可能性を広げるために

SNSもいい方向に働けば、悪い方向に働くっていうのもあると思うんですけど自分はSNSに色々助けられてますし、そうやって(動画を)作ってもらって、そうやって(動画を)出してもらったのも自分が海外に行けた大きなきっかけですし、動画の閲覧数とか見ると結構見てもらってますし、自分がそれをインスタで出したのも今何万回って見てもらってますし、例えば何万回再生されたってことは何万人の人が見てるってことになると思うんですよ。それがなかったらここに来れてないと思いますし、例えば試合には出れてないけど誰かがこの選手のこの特徴、この部分自分のチームにほしいなって思うその代理人だったりとかチームの関係者っていうのは絶対に見てると思うんで、そうやって自分からSNSで自分のプレーだったり自分の特徴を発信していく事を自分は最大限に生かしていくべきだなと思います。ていうか本当にそうしてもらって思いました自分も。

メッセージ

その1つ言い忘れたんですけど自分自身が楽しむこととやっぱり見てる人を楽しませるというのが自分のプレーヤーとしての理想像ですし、やっぱり見てる人を楽しませる=自分が楽しまないとそれはできないのでとにかくサッカーというスポーツをボールを蹴るとかそういうこと事態をとにかく楽しんで今後も本当にサッカーやっていきたいなって目標目指して頑張っていきたいなって思います。

最後に自身の夢そして目標について話してくれた彼には自分が夢をかなえている姿が見えているように見えた。

幼少期に描いた海外でプレーをしたいという目標、それを叶えるきっかけとなったのは選手権での活躍と動画での自身のプレーの発信だった。後者は誰にでもできる時代である現代は海外挑戦の夢を持つサッカー選手にとって大切であると教えてくれるインタビューであった。

インタビュー動画の全編はこちら


MICANGA.web(ミサンガドットウェブ)では、ステップアップを目指す選手や、選手を支える保護者・サポーター・指導者の方々に役立つキャリア情報を配信しています。取り上げてほしいテーマやニュースなどがございましたら、こちらのお問い合わせフォームよりご連絡ください。

また、MICANGAではスポーツを応援するパートナーを法人・個人問わず募集しています。育成年代選手を応援したい方がいらっしゃいましたら、是非ともご支援賜れますと幸いです。

パートナーシップ(スポンサー)申請フォーム

SHARE
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次