皆さんこんにちは。TeamMICANGAです!
今回から「海外10代選手分析」と題して、新企画を始めていこうと思います!海外の選手と自身のプレーを比べて、皆さんの成長の糧としてください!
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選手紹介
今回取り上げる選手はバルセロナの若き才能、ラミネ・ヤマル選手です。
彼は若干15歳でバルセロナのトップチームでデビューを果たした逸材で、卓越したドリブル能力を持っている選手です。しかし、彼の魅力は単なる技術的な優れたドリブルだけではありません。
彼の真の力とは何か。この力を知ることが皆さんが持つ得意なプレーを必殺技に変えるヒントになります。
ヤマル選手のドリブル術:条件と判断力
ヤマル選手の特徴的なプレースタイルは、一見するとその流れるようなドリブルに目がいきがちですが、それ以上に注目すべきは彼の判断力です。彼がドリブルで攻撃を仕掛ける際には、以下の3つの条件が揃っていることが特徴的です。
ではそれぞれについて解説していきます。
1.タッチラインでボールを持つ
1つ目の条件は、タッチラインでボールを持つことです。これは、相手のディフェンダーが彼に対してプレッシャーをかけるスペースを制限することができます。
コートの中央でドリブルする場合、360度全ての方向から相手がボールを奪いに来る可能性があるのに対して、タッチラインでボールを持っている時は、確認すべき範囲が180度に限定できるので、ドリブルしながらの状況把握がしやすくなるということから、タッチラインでボールを持っているんです。
実際にヤマル選手が中央でボールを受けた時は、ダイレクトやツータッチなどシンプルなプレーを選択するケースがほとんどで得意のドリブルはほとんど仕掛けないんです。
2.相手DFと正対し、1対1の状況を作れている
2つ目の条件は相手DFと正対した1対1の局面を作れているという事です。
ドリブルで攻撃を仕掛ける際、相手ディフェンダーと1対1の状況を作り出します。これにより、彼は自分の技術的な優位性を最大限に活用することができます。
また、正対とは相手に対して身体が正面を向いていて、左右どちらの方向にもボールを動かせる状態のこと!正対ができていない状態から無理やりドリブルを開始すると、相手としてはコースを読みやすくなってしまいます。
3.抜いた後のスペースを確保できている
3つ目は抜いた後のスペースが確保できている事です。
ヤマル選手はドリブルを開始する前に、抜いた先にスペースがあることを確認します。これにより、彼はドリブル後のプレーの選択肢を広げ、自分自身やチームメイトにスペースを作り出すことができます。
スペースがあるかどうかを確認するために、ヤマル選手は目の前の相手ではなく、カバーに来る相手のセンターバックやボランチ、味方のFWの動きを必ず視野に入れながらプレーをしています。
確認するタイミングは、自分のところにボールが来る前の時点で、一番遠い逆サイドから順に情報を収集していて、ボールを受けてからはマッチアップ相手の先のスペースの有無を予測を行います。
以上の3つの条件が揃っていない場合、ヤマル選手はドリブルをせずに、別の選択をします。これこそが、彼が世界のステージで活躍するための鍵となっています。
なぜヤマル選手はこれらの条件を重視するのか
ヤマル選手がなぜこれらの条件を重視するのか。それは単に彼がドリブルが得意だからというだけではありません。彼が自身の得意なプレーを最大限に活かすための条件を把握し、それを元にした戦略的な思考があるからです。
日本でも三苫選手が同様の戦略を持っています。彼もまた、ドリブルを仕掛ける条件を明確に設定し、その選択により自分のパフォーマンスを最大化しています。
ドリブルだけが全てではない:判断力が重要
ドリブルは単に相手を抜くためのものではなく、チーム全体のプレーを進めるための一つの手段であるという視点が重要です。そのため、ドリブルが得意な選手であっても、ドリブルだけを行うのではなく、それをどのように活用するかが重要となります。
ヤマル選手のような戦略的な思考を持つ選手は、彼らが特定の条件下でドリブルを行うことによって、その成功確率を上げ、チームに貢献することができます。その判断力が、ヤマル選手や三苫選手のような選手を特別な存在にする一因と言えるでしょう。
結論:自分自身のプレースタイルを理解し、最大化する
以上のように、「自分自身のプレースタイルを理解し、最大化する」事が武器を必殺技に変えるために重要です!
ドリブルが得意だから、まず仕掛ける
でもボールを失う場面も多いから、なかなか評価されない、
そういう選手は結構多いと思います。
だからこそ、
「自分の武器が最大限発揮できる条件は何か?」を理解し、
そのために、情報収集・判断を行えるようになるというのがめちゃくちゃ重要です。
それができれば、
みなさんの武器が「必殺技」に進化して、これまで以上に活躍できるはずです。
それでは、次回の記事でまたお会いしましょう。