『分析官のメモ』とは
Jリーガーの個人分析官として活動する筆者が、毎週10試合以上の試合を見ながら記録したメモの一部を公開する企画です。
「どのような視点から試合を見ているのか」サッカーに関わる皆様のヒントになれば幸いです。
- より深く分析した試合レビューも定期的に配信していきますので、そちらも是非ご覧ください!
- 筆者へのお問い合わせはTwitterから https://twitter.com/niwatori_foot
「分析官のメモ」第12回です。
今回は日本時間の2022年5月16日に行われたセリエA37節ミラン vs アタランタの試合を取り上げようと思います。
注意:実際に私が試合中にメモをした画像を利用するのでかなり汚いものになっています。メモの中で書いていることは記事内でも書かせていただくのでご容赦ください。
両チームのスターティングメンバーは
ミラン4-2-3-1
アタランタ3-4-1-2
ミランはビルドアップ時左SBのテオ・エルナンデスと両CBトモリとカルルで3バックを構成し、右SBのカラブリアは中に絞ることで中盤のサポートをする。
左SBのテオ・エルナンデスは相手のファーストラインを突破した後に攻撃参加をする。
またダブルボランチのトナーリとケシエが縦関係を構築し、トナーリは攻撃にどんどん参加していく。
対するアタランタは2トップのパシャリッチとルイスムリエルは2CBをチェックし、左SBに対しては右WBのハテブールが飛び出していきチェックをする。
ミランは上記ともう1つのビルドアップの形として左SBとトモリの間にGKのメニャンとボランチのケシエが入ることで相手のプレスを回避する。
また右SHのサーネマーケルスは右サイドに縛られる事なく、自由に動きながらボールに関与していく。
この動きがアタランタの人を捕まえに行く守備のためスペースを空けてしまい、そのスペースをボランチのトナーリが狙う。
ミランは守備時右SHが左WBにつき、その際右ボランチのトナーリが前に出ていき、前線のCFのジルーと左SHとラファエル・レオンと3人と3バックにプレスをかける。
アタランタは2トップの1人のルイス・ムリエルが左に流れて、そこでポストプレーで起点を作ることで攻撃をする。
またこの動きによって中央にスペースを生み出し、そこのスペースに後ろから飛び出していく。
以上が今回公開するメモの全てになります。
今節の勝利でミランは11年ぶりのスクデット(セリエAの優勝の事)に王手をかけましたね。今節も強豪アタランタ相手にストロングポイントである左サイドのラファエル・レオンとテオ・エルナンデスの2人が得点を取るなど強さを見せつける結果になりました。
次節に優勝を決定し古豪復活をアピールできるか注目ですね。
最後に皆さんの中で「この試合の分析が見たい」などの希望などありましたら、TwitterのDMからご連絡いただけると嬉しいです。