『分析官のメモ』とは
Jリーガーの個人分析官として活動する筆者が、毎週10試合以上の試合を見ながら記録したメモの一部を公開する企画です。
「どのような視点から試合を見ているのか」サッカーに関わる皆様のヒントになれば幸いです。
- より深く分析した試合レビューも定期的に配信していきますので、そちらも是非ご覧ください!
- 筆者へのお問い合わせはTwitterから https://twitter.com/niwatori_foot
「分析官のメモ」第11回です。
今回は日本時間の2022年5月15日に行われたFA杯決勝チェルシー vs リヴァプールの試合を取り上げようと思います。
注意:実際に私が試合中にメモをした画像を利用するのでかなり汚いものになっています。メモの中で書いていることは記事内でも書かせていただくのでご容赦ください。
両チームのスターティングメンバーは
チェルシー3-4-2-1
リヴァプール4-3-3
リヴァプールはビルドアップ時左SBのロバートソンが高い位置をあまりとらず(メモ間違えてます)ビルドアップをサポートし、プレス回避後高い位置を取る。
対するチェルシーはCFのルカクがアンカーのヘンダーソンへのパスコースを消し、シャドーのプリシッチとマウントはリヴァプールのCBがドリブルで持ち運ぶをスペースを埋め、サイドにボールを誘導する。
リヴァプールはサイドにパスを出した後①、シャドーを引き付けCBに戻す②、そこにプレスをかけてきたCFの脇に降りてきた左IHのチアゴにボールを付ける③そのボールをCFのプレスによってフリーになっているアンカーのヘンダーソンへ渡し④、そこから左WGのルイスディアスが狙う右ストッパーの裏にフィードを蹴る。
対するチェルシーはボランチがリヴァプールCFのマネが降りてくるのが気になり、左IHのチアゴに飛び出していくことができない。
リヴァプールは守備時3トップが空いて3バックをチェックし、パスコースを限定しながらプレッシャーをかけ、両IHがダブルボランチをマークし前向きでボールを受けさせない。
そこでボランチがバックパスしたところをスイッチとしてプレスを開始する。
対するチェルシーは両WBのマルコスアロンソとリースジェームズを使った攻撃がメインとなり、両者もしくはどちらかが高い位置を取れるかが攻撃の厚みに関わっていた。
以上が今回公開するメモの全てになります。
熾烈極めた両者の対決はカラバオ杯同様にリヴァプールの勝利で幕を閉じ、リヴァプールはこれで国内2冠を達成したことになりました。
今期特に後半戦とてつもない強さを見せているリヴァプールが4冠達成まであと2つとしましたがこれに待ったをかけるのはPLのライバルマンチェスターシティか、はたまたCL決勝で待つレアル・マドリードか。
残りわずかになった今シーズンですが目の離せない試合がまだまだ続くことになりそうです。
最後に皆さんの中で「この試合の分析が見たい」などの希望などありましたら、TwitterのDMからご連絡いただけると嬉しいです。