『分析官のメモ』とは
Jリーガーの個人分析官として活動する筆者が、毎週10試合以上の試合を見ながら記録したメモの一部を公開する企画です。
「どのような視点から試合を見ているのか」サッカーに関わる皆様のヒントになれば幸いです。
- より深く分析した試合レビューも定期的に配信していきますので、そちらも是非ご覧ください!
- 筆者へのお問い合わせはTwitterから https://twitter.com/niwatori_foot
この企画では個人分析官である私が見た試合の気になった戦術について記事にしていこうと思います。
今回は2022年4月11日(日本時間)に行われたプレミアリーグ第32節リヴァプール vs マンチェスターシティの試合を取り上げようと思います。
注意:実際に私が試合中にメモをした画像を利用するのでかなり汚いものになっています。メモの中で書いていることは記事内でも書かせていただくのでご容赦ください。
この試合両チームのスターティングメンバーは
マンチェスターシティ4-3-3
リヴァプール4-3-3
の並びになった。
リヴァプールは基本ハイラインでのハイプレスを仕掛ける。この点は今までのリヴァプールと変化はないが、そのハイプレスのスイッチに今までと違いが見られた。従来右WGのサラーがプレスのスイッチを入れていたが今節は右IHのヘンダーソンがスイッチとなっていた。
それに対してマンチェスターシティは両WGが絞り相手SBを引き付ける。そこで開けたスペースの右を右IHのデブライネ左を左SBのカンセロが利用していた。
右IHはこの右のタッチラインだけでなく、ポジションに縛られる事なくフリーマンとしてボールを引き出そうとしていた。
またチームとしてシティはリヴァプールのハイラインの裏のスペースを中盤を経由せずに狙い、特にフリーとなっていた左SBのカンセロが何度も抜け出しを見せていた。
シティは守備時右IHのデブライネが上げ、WGを下げることで4-4-2のシステムを形成する。
その狙いとしてまずアンカー脇のスペースを無くすためにダブルボランチを形成、また両WGがリヴァプールのストロングポイントであるSBを自身の前に置き、常に監視し、マークをすることでSBからの配給を防ぐ狙いが見られた。
後半からリヴァプールは前半再三狙われ続けていた裏をケアするために基本最終ラインを少し下げることでスペースを消す狙いを見せた。
それに対してシティは少し空いたDFラインと中盤ラインのスペースを狙い、特にアンカーのファビーニョの脇を両IHが狙っていた。
以上が今回公開したメモの全てになります。
この世界的な対戦ではもっと多くの戦術が絡み合っていましたが私が気になった部分だけ抜粋して公開しました。
皆さんの中で是非この試合を見てほしいという希望などありましたら、TwitterのDMからご連絡いただけると嬉しいです。